内部監査制度は会社の自主規制部門として、内部管理体制の不備や問題点について明確にし、改善していくことを目的としております。昨今では内部統制における内部監査の位置付けの重要性はより一層高くなっております。

内部監査の目的
- 1.現時点での法令、業務管理上の問題点を洗い出す。
- 2.事前にリスク要因を見つけ出し対策を練る。
2.については上場企業における内部統制の強化が求められている今日、別途コンプライアンス部を設置して対応している会社が多くなっております。
備考 〜会計監査人、監査役、内部監査の連携
監査には内部監査のほかに公認会計士監査、監査役監査があります。監査役監査、内部監査と公認会計士監査は相互に牽制を働かせながら協力体制を敷く必要があります。関係図
をご確認ください。
誰が内部監査をするべきか
内部監査は原則的には内部監査部又は室を設け責任者が計画を立案し、その計画に基づき監査業務を行っています。会社の規模によっては必ずしも選任で内部監査人を置く必要もなく兼任で行っているケースもあります(20名以下の規模の会社では管理部に所属しながら兼任で内部監査を行っている会社もあるようです)。
しかしながら、各会社ごとに事情は異なりますので兼任で行う際には一度ご相談されることをお勧めします。
- 内部監査人として適格な人
- 「内部監査経験者」「経理業務が分かる人」「管理部門経験者」「会社の事業についてよく分かる人」であると考えられます。内部監査が初体験の方は内部監査の業務や内部統制について日々勉強し、上場に耐えられるだけの内部監査能力を磨く必要があります。
内部監査制度の導入に際して
1.具体的にどのようなことを監査するのか
内部監査を行う前に何に注意して監査を行わなければならないのかを把握しなければなりません。業種、業態、各社個別の状況によって何に注意して監査をするべきかが異なってきます。まずは優先順位をつけて自社の監査すべき項目を書き出してみましょう。
2.内部監査規程を作成する
内部監査を実行する際には新たに内部監査規程を作成し、取締役会で承認してください。
内部監査の実施手順
内部監査を実行する上で書式例と手順の具体例をご紹介致します。

監査計画(監査計画書)
1.監査計画書の作成
内部監査担当部門(以下、監査部門)は、毎時業年度末までに、翌事業年度の監査計画書を作成し、社長の承認を受けます。内部監査は代表者の代理として会社業務を自主監査するということですから、監査担当者は監査計画書を作成したら社長に報告し、承認を受ける必要があります。内部監査にかかわる最終決裁者は社長になります。
監査計画はどの部分を監査しなければならないのかを想定する上で会社のリスクとなりえる重要な項目については必ず監査する必要があります。特に重要な部分から監査していくのが良いでしょう。
個別監査計画書(個別監査実施計画書)
監査計画書に基づき監査する際に社長に監査の目的の詳細について報告する。
監査実施(監査実施通知書)
2.被監査部門への通知
監査部門は被監査部門に対し、監査の実施について通知します。
3.内部監査の実施
監査は、書類監査および実地監査によって行ないます。監査担当者は監査終了後、その結果について被監査部門と意見交換を行ないます。
内部監査報告(内部監査報告書)
4.内部監査報告書の作成
監査担当者は監査報告書を作成し、被監査部門の責任者と指摘事項・改善提案等についてコンセンサスを得た後、監査部門責任者経由で社長に提出します。
監査結果通知(監査報告書の写し)
5.監査結果通知
監査部門は、監査報告書の写しを監査結果として被監査部門の責任者に通知します。
改善指示(改善指示書)
社長より、被監査部門に対して改善指示。
改善回答(改善回答書)
被監査部門責任者は、改善指示事項に対する改善回答書を作成し、監査部門責任者経由で社長に提出します。
改善確認(改善状況報告書)
6.改善状況の確認と報告
監査部門は、被監査部門が改善実施計画(改善回答)に則り指摘事項を改善しているかを確認し社長に報告します。
総括報告
7.内部監査総括報告
監査部門は、年度末に年度を通して実施した監査状況、監査報告書、改善実施状況等を総括報告書にまとめ、社長に報告します。
